10月1日(木)に行われたキリン杯の準決勝のエクアドル戦。日本代表はPK戦を制して決勝進出を決めましたが、この試合でもDF瀬古歩夢は3バックの一角として先発してフル出場しました。この90分によって、セレッソ大阪U-18出身選手の日本代表での総プレー時間が「10,020分」となって、1万分の大台を突破しました。ひとつの試合の90分ではありますが、C大阪のアカデミーにとっては大きな節目となる数字です。

C大阪U-18出身でA代表のピッチに立った選手はこれまでに7人。この7人の合計の試合数は168試合で、先発は115試合、途中出場は53試合。35ゴール/18アシストを記録しています。A代表経験者の人数だけを見ると、G大阪ユースや柏U-18、広島ユースなどより少ないですが、代表で長期間にわたって主力を務めた選手が多いため、総プレー時間ではJクラブのアカデミー勢の中でも上位に位置しています。

C大阪U-18出身者の代表例に挙げられるのはMF南野拓実、MF山口蛍、FW柿谷曜一朗の3人です。日の丸を背負って、少しずつ数字を積み重ねてきましたが、近年になって出場時間を大きく伸ばしているのがDF瀬古歩夢です。南野拓実や山口蛍ら先輩たちが長い時間をかけて築いてきた数字に瀬古歩夢が新たな時間を加え、今回のエクアドル戦でついに「10,000分」という分かりやすい大台に到達しました。



高校年代の所属先を基準にして、Jクラブのアカデミー出身選手がA代表で記録したプレー時間を集計すると、1万分を突破したのはC大阪U-18が5クラブ目です。トップはガンバ大阪ユースの20,589分で、現時点では唯一の2万分超えとなっています。DF宮本恒靖、MF稲本潤一、MF堂安律、FW宇佐美貴史、MF井手口陽介など、世代をまたいで多くのA代表選手を送り出しており、数字の上でも頭ひとつ抜けています。

2位は名古屋グランパスU-18の12,160分です。A代表経験者は4人だけですが、日本代表の最終ラインを長期間にわたって支えたDF吉田麻也の積み上げが非常に大きく、DF菅原由勢やDF藤井陽也なども続いています。3位はサンフレッチェ広島ユースの11,263分。DF駒野友一、DF槙野智章、MF柏木陽介、MF川辺駿など、こちらも各年代で日本代表の中心に近いところまで到達した選手を数多く輩出してきました。

4位の柏レイソルU-18は10,107分ですが、今回のエクアドル戦を終えてC大阪U-18が10,020分となって、その差はわずか87分まで縮まりました。代表活動の1試合で逆転可能な数字です。DF瀬古歩夢は、ここ最近、継続して先発のチャンスを与えられています。当然、怪我で長期離脱していたMF南野拓実も控えています。柏U-18を抜いてC大阪U-18が4位に浮上する場面はそう遠くないかもしれません。

6位のFC東京U-18は9,445分で、1万分まであと555分。現在の日本代表にはMF久保建英とMF佐藤龍之介がいるので、大台到達はそう遠くないでしょう。7位の川崎フロンターレU-18も9,004分まで伸ばしており、あと996分です。こちらもDF板倉滉、MF三笘薫、MF田中碧、DF高井幸大がいて、五輪世代にはMF大関友翔もいます。FC東京U-18と川崎F U-18の「1万分超え」は時間の問題と言えそうです。



このランキングの面白いところは、単純に「A代表選手を何人輩出したのか?」という順位とはかなり違った並びになることです。代表選手を数多く送り出したアカデミーが必ずしも上位に来るわけではありません。1人あるいは数人の選手が長期間にわたって代表の主力としてプレーすると、一気に総プレー時間を伸ばすことができます。人数だけでは分からない「代表への貢献度」が数字として見えてくるランキングです。

その典型がアビスパ福岡U-18とアルビレックス新潟U-18です。福岡U-18はA代表経験者がDF冨安健洋の1人だけですが、それでも総プレー時間は3,664分で13位。新潟U-18もDF酒井高徳1人だけで2,977分を積み上げて14位に入っています。逆にA代表経験者が何人もいても、各選手の出場時間が短ければ順位は上がりません。こうした違いを見ることができるのも、この集計ならではの面白さです。

その一方で、横浜F・マリノスユースは2,619分で16位、鹿島アントラーズユースは1,896分で17位、清水エスパルスユースは908分で18位となっています。いずれもJリーグを代表する名門クラブですが、A代表での総プレー時間という尺度では意外にも下位に並びました。こうした「クラブの実績やイメージ」と「アカデミー出身者のA代表での実績」が必ずしも一致しないところも、このランキングの面白さです。


表1. Jユース別の日本代表での通算成績(1992年5月31日-2026年10月2日)
順位所属先人数試合数先発回数総プレー時間
(分)
得点アシスト
1ガンバ大阪ユース1332822920,5893122
2名古屋グランパスU-18415413812,160143
3サンフレッチェ広島ユース1116212511,263715
4柏レイソルU-181315710610,1071012
5セレッソ大阪U-18716811510,0203518
6FC東京U-1891581059,4451321
7川崎フロンターレU-1811140969,0042112
8浦和レッズユース6122797,187128
9東京ヴェルディユース10106706,43799
10湘南ベルマーレU-18384686,11956
11ジェフユナイテッド市原ユース7104565,54973
12大分トリニータU-18579565,104515
13アビスパ福岡U-18146403,66412
14アルビレックス新潟U-18142302,97701
15ジュビロ磐田U-18340312,88221
16横浜F・マリノスユース957272,61981
17鹿島アントラーズユース425221,89602
18清水エスパルスユース3191090803
19京都サンガF.C.U-18113861322
20北海道コンサドーレ札幌U-1823322510
21サガン鳥栖U-1812110812
22大宮アルディージャユース1114500
23横浜FCユース1102400
※高校年代の所属先を基準に集計。